待たせていることで、ドライバーや運送会社から苦情が来る
苦情の原因は待ち時間の長さそのものより、いつ終わるか分からないことにあります。ドライバーは拘束時間の枠の中で動いており、所要時間が読めないと後続の予定が組めません。平均を短縮するより、ばらつきを減らし待ち状況を共有するほうが先に効きます。
この課題の構造
苦情の内容が「待たされた」であっても、本当の原因は待ち時間の長さではないことが多くあります。ドライバーが困るのは、いつ終わるか分からないことです。
ドライバーは1日の拘束時間の枠の中で動いています。改善基準告示により、1日の拘束時間は原則13時間、延長しても最大15時間と定められています。この枠には運転時間だけでなく、荷待ちも荷役も含まれます。所要時間が読めなければ、後続の予定を組めません。
だから「1時間待たされた」より「何時に終わるか分からないまま2時間待った」のほうが苦情になります。逆に言えば、待ち時間をゼロにできなくても、見通しが立つだけで苦情は減ります。
なぜ起きるのか
- いつ呼ばれるか分からず、ドライバーが車内から離れられない
- 呼び出しが電話や口頭だと、ドライバーは待機場所を離れられません。休憩も取れず、待ち時間の体感が実際より長くなります。
- 所要時間が読めないと、運送会社は後続の配車を組めない
- 配車担当者は次の予定を入れるために所要時間を見積もります。ばらつきが大きい拠点は見積もれないため、バッファを大きく取るか、その拠点を避けることになります。
- 1日の拘束時間の枠を荷待ちが直接消費する
- 1日の拘束時間は原則13時間(最大15時間)です。荷待ちが2時間発生すれば、それだけで枠の約15%が消えます。運送事業者にとっては、その日にもう1件回れるかどうかの判断が変わる大きさです。
- 待たせた事実が相手側の記録に残る
- 運送事業者には、荷主都合で30分以上待機した場合に乗務記録へ残す義務があります。倉庫が記録していなくても、事実は相手側に残り、荷主にも共有されうる状態です。
判断の基準になる数値
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 1日の拘束時間の上限 | 原則13時間、最大15時間(長距離450km以上は週2回まで16時間) | 改善基準告示(厚生労働省・2024年4月1日適用) |
| 連続運転時間と中断 | 連続運転4時間まで。中断は1回おおむね10分以上かつ合計30分以上 | 改善基準告示(厚生労働省) |
打ち手
- 平均ではなくばらつきを見る
- 「だいたい30分、たまに3時間」は「いつも1時間」より嫌われます。配車を難しくするのは予測不能さだからです。まず自拠点の最大値と分布を把握してください。平均だけを追うと、本当の問題が見えません。
- 待ち状況をドライバーに見せる
- あと何台待ちかが分かるだけで、待つこと自体の負担感は変わります。ドライバーは車内で休憩でき、事務所への問い合わせも減ります。
- 所要時間が読める状態にする
- 荷待ちをゼロにできなくても、何分待つか分かることが配車の判断材料になります。運送会社にとっては「短い」より「読める」ほうが価値があります。
- 苦情の内容を記録して切り分ける
- 「待たされた」という苦情が、実際に長かったのか、見通しが立たなかったのか、呼び出しが遅れたのかを区別します。原因によって打ち手が変わります。
バースナビを使う場合
バースナビでは、ドライバーが自分の順番をLINEで確認でき、呼び出しも通知で届きます。待つこと自体はなくなりませんが、見通しが立つ状態になります。受付から作業完了までが記録されるため、拠点の所要時間のばらつきを数字で把握し、運送会社に示せます。
よくある質問
- 荷待ちが長いと倉庫に罰則はありますか?
- ありません。改善基準告示の名宛人は運送事業者であり、倉庫ではありません。ただし運送事業者は拘束時間の枠の中で動いているため、所要時間が読めない拠点は配車段階で避けられます。
- 待ち時間を短くすれば苦情は減りますか?
- 減りますが、それ以上に効くのは見通しを立てられるようにすることです。ドライバーが困るのは待つこと自体より、いつ終わるか分からないことだからです。
- うちの荷待ちが長いかどうか、どう判断すればいいですか?
- 平均値より、ばらつきと最大値を見てください。運送会社の配車判断に影響するのは予測不能さです。まず自拠点の分布を数字で把握することから始まります。
受付の仕組みから変える場合バースナビは受付と呼び出しをドライバーのLINEで完結させ、待ち時間を自動で記録します。1拠点あたり月10,000円、2ヶ月無料。
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