ドライバーに敬遠される倉庫になるのが怖い
運送事業者は配車の段階で、所要時間が読めない拠点を避けます。改善基準告示により1日の拘束時間は原則13時間(最大15時間)に制限されており、荷待ちがその枠を消費するためです。罰則ではなく配車判断を通じて影響が出るため、影響が見えたときにはすでに配車から外れています。
この課題の構造
この懸念は、制度上の罰則を心配しているのではありません。実際、改善基準告示にも物流効率化法にも、荷待ちが長い倉庫を罰する仕組みはありません。
起きるのは、もっと静かなことです。運送事業者は配車の段階で、所要時間が読めない拠点を避けます。1日の拘束時間が原則13時間と決まっている以上、見積もれない拠点は予定に組み込みにくいからです。
配車そのものを断られることもあります。ただし厄介なのは、断られない場合のほうです。苦情が来るわけでもなく、配車の優先順位が静かに下がります。影響が「車が集まらない」という形で表面化したときには、すでに選択から外れています。
なぜ起きるのか
- 1日の拘束時間の枠を荷待ちが直接消費する
- 1日の拘束時間は原則13時間(最大15時間)で、この枠には運転だけでなく荷待ちも荷役も含まれます。荷待ちが長い拠点は、その分だけ枠を消費するため、配車の選択肢として不利になります。
- 所要時間が読めない拠点は配車が組めない
- 配車担当者は次の予定を入れるために所要時間を見積もります。ばらつきが大きいとバッファを大きく取る必要があり、実質的にその日の稼働が1件減ります。
- ドライバー不足で、運送側の選択肢が広い
- 自動車運転職の有効求人倍率は高い水準にあり、ドライバー・運送会社ともに仕事を選べる状況にあります。条件の悪い拠点が後回しになりやすい環境です。
- 影響が配車という形で現れるため、原因が見えにくい
- 断られればまだ分かります。ただし多くの場合は苦情も取引停止も伴わないため、倉庫側は理由を把握できません。気づいたときには常態化しています。
判断の基準になる数値
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 1日の拘束時間の上限 | 原則13時間、最大15時間 | 改善基準告示(厚生労働省・2024年4月1日適用) |
| 国が荷主に求める取組 | 荷待ち・荷役等時間の短縮、時間と取組効果の適切な把握、トラック予約受付システム等の提供、効率的な配車への協力、標準仕様パレット導入の受け入れ | 厚生労働省・自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト |
打ち手
- 所要時間のばらつきを把握する
- 配車を難しくするのは平均の長さより予測不能さです。最大値と分布を数字で持ってください。平均30分でも、月に数回3時間かかる拠点は避けられます。
- 運送会社に見える形にする
- 待ち時間がゼロでなくても、何分かかるかが読めれば配車は組めます。「うちは平均40分、最大でも1時間半です」と言える状態が、選ばれる条件になります。
- 改善の記録を残す
- 取り組んだことを示すには、取り組む前の数字が必要です。厚生労働省も荷主に求める取組として「取組の効果の適切な把握」を挙げています。記録がなければ、改善したこと自体を示せません。
- 運送会社に直接聞く
- 配車の実態は相手側が持っています。取引のある運送会社に、自拠点の所要時間の印象を率直に聞くのが最も速い方法です。乗務記録という形で、相手側には数字があります。
バースナビを使う場合
バースナビでは、受付から作業完了までが自動で記録されるため、拠点の所要時間を数字で把握し、運送会社に示せる状態を作れます。ドライバーは自分の順番をLINEで確認でき、呼び出しも通知で届きます。ただし、システムを入れれば選ばれるようになるわけではありません。数字を把握したうえで、実際に運用を改善することが前提です。
よくある質問
- 荷待ちが長いと取引を切られますか?
- 明示的に切られるより、配車の優先順位が下がる形で影響が出ます。断られるわけではないため、倉庫側からは原因が見えにくいのが特徴です。
- 国は倉庫や荷主に何を求めていますか?
- 厚生労働省は荷主に求める取組として、荷待ち・荷役等時間の短縮、その時間と取組効果の適切な把握、トラック予約受付システム等の提供、効率的な配車への協力、標準仕様パレット導入の受け入れを挙げています。
- 自拠点が避けられているかどうか、どう確認できますか?
- 取引のある運送会社に直接聞くのが最も速い方法です。運送事業者には荷待ち時間の乗務記録があるため、相手側には数字があります。
受付の仕組みから変える場合バースナビは受付と呼び出しをドライバーのLINEで完結させ、待ち時間を自動で記録します。1拠点あたり月10,000円、2ヶ月無料。
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