受付が紙の台帳とホワイトボードのままになっている
紙の台帳は受付そのものには十分機能します。問題は、記録を後から使えないことです。集計には転記が必要で、荷待ち時間の推移を示したり荷主に提出したりする用途では、そのたびに人手の作業が発生します。
この課題の構造
紙の受付台帳が悪いわけではありません。その日その場で「誰が来たか」を把握する用途では、紙は速く、停電にも強く、教育もほぼ不要です。長く使われてきたのには理由があります。
問題が出るのは、記録を後から使おうとしたときです。荷待ち時間が短縮したかを示す、荷主に提出する、運送会社と認識を合わせる。こうした場面では、紙の台帳をそのまま渡すことになり、そこから数字を出すには転記が要ります。
そしてもう一つ、紙には構造的な弱点があります。繁忙時ほど記入が後回しになることです。荷待ちが長い日ほど記録が甘くなる。改善のために記録するはずが、改善が必要な日ほどデータが取れないという逆の性質を持っています。
なぜ起きるのか
- 繁忙時ほど記入が後回しになり、実際の時刻とずれる
- 受付が立て込むと、記入は手が空いてからになります。到着時刻を後からまとめて書けば、実測ではなく記憶に基づく数字になります。荷待ちが長い日ほどこのずれが大きくなります。
- 集計に転記が必要で、月次で数字を出すたびに作業が発生する
- 台帳から時間を拾って計算する作業は、拠点の台数に比例して増えます。月に一度でも数時間かかるなら、それは継続しません。結果として「集計していない」状態が常態化します。
- 過去の記録を探すのに時間がかかる
- 「先月の何日の何時に来た車」を探すには、台帳をめくることになります。運送会社や荷主からの問い合わせに即答できず、確認しますという返答になります。
- 事務所にいないと状況が分からない
- 受付情報が事務所の紙にしかないと、庫内の作業者は今の待ち台数を知るために事務所に確認する必要があります。そのたびに両者の手が止まります。
判断の基準になる数値
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 運送事業者が乗務記録に残すべき項目 | 集貨地点等、到着と出発の時刻、積込みと取卸しの開始と終了の時刻 | 貨物自動車運送事業輸送安全規則(荷主都合で30分以上待機した場合) |
打ち手
- 紙で足りている部分と足りない部分を切り分ける
- その日の受付を回すだけなら紙で足ります。足りないのは、記録を後から使う場面です。「今は必要ないが、荷主から求められたら困る」のか「すでに求められている」のかで、着手の緊急度は変わります。
- 記録すべき項目を先に決める
- 最低限は「誰が・いつ着いて・いつ作業が始まり・いつ終わって・いつ出たか」です。運送事業者の乗務記録の項目に揃えておくと、後で運送会社や荷主とデータを突き合わせられます。項目が決まっていないと、デジタル化しても使えないデータが貯まります。
- 入力を誰がするかを決める
- Excelに置き換えても、入力者が受付に張り付く必要があるなら負担は減りません。事務所で入力する運用にすると人が拘束され、ドライバーに書かせる運用にすると精度が安定しません。受付操作そのものが記録になる形にできるかを確認してください。
- 紙を完全にやめる必要はないと考える
- スマートフォンを持たないドライバーがいる場合、その分だけ紙や代行入力を残す運用も成り立ちます。全員を一つの手段に揃えることを目的にすると、導入自体が止まります。
バースナビを使う場合
バースナビでは、ドライバーの受付操作が到着時刻として記録され、呼び出しと作業完了もそのまま時刻として残ります。記録のための入力作業は発生しません。CSVで出力できるため、荷主への提出や月次の集計にそのまま使えます。スマートフォンを持たないドライバーについては、倉庫側での代行登録に対応しています。
よくある質問
- 紙の受付台帳は法律違反になりますか?
- なりません。倉庫に荷待ち時間の記録義務は原則としてなく、記録の手段についての指定もありません。ただし荷待ち時間の短縮は物流効率化法の努力義務であり、短縮を示すには記録が必要になります。
- Excelで管理すれば十分ですか?
- 拠点が1つで台数が少なければ機能します。台数が増えると入力が追いつかなくなり、入力者を受付に配置する必要が出てきます。台数と入力体制で判断してください。
- デジタル化するとき、何を記録すればいいですか?
- 「誰が・いつ着いて・いつ作業が始まり・いつ終わって・いつ出たか」が最低限です。運送事業者の乗務記録の項目に揃えておくと、後で突き合わせができます。
受付の仕組みから変える場合バースナビは受付と呼び出しをドライバーのLINEで完結させ、待ち時間を自動で記録します。1拠点あたり月10,000円、2ヶ月無料。
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